ハミルトンはチャイナGPを優勝して、オーストラリアGPの借りを返した。
フェラーリのフェッテルが6秒遅れの2位に入ったので、ハミルトンとフェッテルはチャンピオンシップポイントで並んだ。
シーズンが始まって、まだ2戦を終えただけだが、異なるチームのドライバーがチャンピオンシップポイントで並ぶのは何年ぶりだろう。
フェルスタッペンは、予選時のトラブルによって17番手スタートとなったが、見事に挽回して3位でゴールした。
フェルスタッペンはドライでも速いが、ウエット・コンディションではさらに速さが際立つ。
4位リチャルド、5位ライコネン、6位ボッタスはフェルスタッペンから3秒以内の僅差でゴールした。
上位3チームの6人が1位から6位でゴールしたことになる。7位-10位はサインツ、マグネッセン、ペレス、オコンが1周遅れでゴールした。
レースは、スタート時、雨の上がったセミ・ウエット路面で、サインツとパーマー以外はインターミディエイトを履いてスタートした。
ポールポジションのハミルトンはクリーンなスタートを決め、1コーナーを一番で抜けて行ってからゴールするまで、トップの座を譲ることはなかった。
フェッテルはタイヤを早めにスーパーソフトに交換してハミルトンを追ったが、中盤以降のハミルトンはフェッテルとのタイム差を一定に保つ余裕を見せ、完璧にレースを支配した。
それでも、レース後、フェッテルは嬉しそうな顔でハミルトンンに駆け寄って健闘を称えあっていた。
フェッテルには、久々にレースらしいレースができた喜びが溢れていた。
3位から6位までの戦いは、路面がウエット状態の序盤の間にスターティンググリッドのハンデを解消したフェルスタッペンが制したと言っていいだろう。
いずれにしても、異なる3チームのマシンとパワーユニットが6人のトップドライバーによって争われたレースらしいレースで、観客もドライバーも存分にレースを楽しむことができた。
アロンソは、メルボルンに続いて上海でも驚異的なドライビングを見せ、12番グリッドでスタートして、スタート直後にうまく前者の間をすり抜けて7番手まで浮上した。
一時は6番手を走っていたが、ドライブシャフトの破損でリタイアしてしまった。
そのまま走っていればポイント・フィニッシュは確実だっただろう。
マクラーレン・ホンダは、PU(ICU)のパワー不足と信頼性やシャシー・トラブルによって、シーズン前に競争力のあるマシンに仕立てることができなかった。
ホンダは、今年からPUの開発制限がなくなったのだから言い訳はできない。
マクラーレンも、常勝だったころの鉄壁さを取り戻す必要がある。
第2期のホンダF1時代に1.5リッター・ターボでホンダが勝ちすぎて自然吸気エンジンにレギュレーションが変更されることになった、
当時、ホンダF1監督の桜井が本田宗一郎にF1を続けるかどうか相談に行ったところ、宗一郎はそのルールはホンダだけに適用されるのかと問い、桜井が全メーカーに適用されると答えると、宗一郎は、「だったら、どこよりも早くいいエンジンを作れるのはうちだから考えることはないだろう。」と答えたとされる。
武士道に帰依するアロンソの走りに応えるためにも、ホンダのエンジニアには奮起してもらいたい。
第2期の時も数々のヨーロッパ・エンジンを打ち負かすことができたのだから。
次は、バーレーンGPだ。
ヨーロッパ時間に合わせて当地はトワイライト・タイムに行われるので暑さはさほど問題にならない。
雨は降らないから、メルセデスのパワー・アドバンテージが出やすいレースになるかもしれない。
予選ではメルセデスとフェラーリのタイム差はこれまでの2戦以上に開くかもしれないが、フェラーリは決勝レースに強いし、タイヤにも優しいから今回も互角の戦いが期待できる。
バーレーンGPは1位ハミルトン、2位フェッテル、3位ライコネン、4位ボッタス、5位リチャルド、6位フェルスタッペン、7位マッサ、8位サインツ、9位ペレス、10位グロージャンかな。
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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
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