ハミルトンがブラジルGPに勝って3連勝となった。
ロスベルグは、雨のレース中に不慮のアクシデントでノーポイントに終わるリスクを避けるため、2位をキープする走りをした。
フェルスタッペンは、一時、15番手まで後退した後、追い上げて3位表彰台をゲットした。
4位・5位にはペレスとフェッテルが入り、続いて6位・7位・8位にはサインツ、ヒュルケンベルグ、リチャルドが入った。
4位から7位までのドライバーはいずれも雨を得意とするドライバー達だ。
地元ブラジルのナスレは9位でゴールして、ザウバーに貴重な2ポイントをもたらした。
アロンソは10位に滑り込んだ。
フェリッペ・マッサは、雨に足をすくわれて、最後の母国グランプリを上位入賞で飾ることができなかった。
ブラジルのファンたちは、ブラジル国旗を羽織ってピットロードを歩くマッサを大歓声で迎えた。
マッサは、もう少し運が良ければ1度か2度はチャンピオンになれたドライバーだ。
ブラジルGPは、いつも天候が不安定で、終始快晴のレースになることのほうが珍しいほどだ。
今年のレースも、スタート前からの雨でスタートを10分後にずらしたが、止む気配がないので、セフティカー先導でのスタートとなってしまった。
途中2度の赤旗でレースが中断されただけでなく、レース中のセフティカー出動もあったのでレースらしいレースにはならなかったが、どうにか制限時間内に71周を消化した。
ひどい土砂降りがずっと続いたわけではなかったので、1/2レースにし辛いところもあったのだろうか?けが人が出なかったのは幸いだった。
そんな、今年のブラジルGPを面白くしてくれたのは、レッドブルとフェルスタッペンだった。
予選でメルセデスとの差が0.75秒もあったレッドブル勢は普通にやっていたのでは決勝でメルセデスに勝つことはできない。
そこで、レッドブルは、雨の決勝レースで路面状態を先読みして水たまりが浅くなりそうだと見るや、インターミディエイト・タイヤに交換するという作戦をとった。
雨のレースでこれがはまれば優勝することも可能だからだ。
対するメルセデスは、クラッシュによるノーポイントを恐れてレインタイヤで通した。
チャンピオンをとらなければいけないチームとチャレンジャーチームの立場の違いが作戦に反映されている。
結果、レッドブルのギャンブルは外れて、フェルスタッペンは、せっかく2番手をうかがうところまで行っていたのに最後のレインタイヤへの交換で15番手まで後退してしまう。
フェルスタッペンが並みのF1ドライバーと違うところはここからだった。
フェルスタッペンは、セフティカー先導中にコースのいろんな位置のウエットグリップを試していて、セフティカーが引っ込むや否や、独自のウエットグリップ情報をフルに活用して怒涛の追い上げを見せ、表彰台に乗れるポジションまで返り咲いたのだ。
次は、いよいよ最終戦アブダビGPだ。
ロスベルグとハミルトンのポイント差は12ある。
ハミルトンがアブダビGPに優勝してもロスベルグが3位に入ればロスベルグがチャンピオンになる。
ロスベルグは、ここ3戦のように2位キープに徹すれば、易々とチャンピオンの座を手に入れることができる。
鍵となるのは、予選でのレッドブルとメルセデスのタイム差だろう。
タイム差が0.3秒以内ならばレッドブルが最終戦をかき回すことになる。
ロスベルグはパワーユニットの疲労も心配要因だ。
最終戦・アブダビGPといえば、2010年シーズン、2位に入ればチャンピオンになれるはずだったアロンソが、タイヤ交換のタイミングによって不運にも7位に終わり、フェッテルにチャンピオンを持っていかれた時のことを思いだす。
ロスベルグが初のタイトルを獲得するにはちょっとした運が必要だ。
アブダビGPは、1位ハミルトン、2位リチャルド、3位フェルスタッペン、4位ロスベルグ、5位フェッテル、6位ライコネン、7位バトン、8位アロンソ、9位ペレス、10位マッサかな、
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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
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