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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2015(16)2015 / 10 / 23

ロシアGPもハミルトンが勝った。
2位に入ったフェッテルは、予選4番手と決勝スタートでの後退を、絶妙のタイヤ交換タイミングとしぶとい走りでカバーして鈴鹿の借りを返した。
優勝する目のないこのレースで、フェッテルは51周目に最速ラップをたたき出して、このレースの何よりの喜びとしていた。
3位には、激戦を大どんでん返しで制したペレスが入った。
ペレスは、後2周でゴールというところで、ボッタスとライコネンに抜かれた。
最終ラップで、更にボッタスを抜こうとしたライコネンがボッタスと接触したためにペレスが表彰台の一角を勝ち取ったのだ。
ペレスは、長いステイントをいいペースで走っていたので、棚ぼたではなく3位表彰台に値する。
デビュー当初からタイヤマネジメントに卓越しているペレスの良いところが前面に出た結果だった。
4位にはマッサが入り、ライコネンは5位でゴールしたがボッタスとの接触ペナルティで8位に降格、5位にはホーム・レースのクビアトが昇格した。
クビアトは予選が振るわなかっただけに、ホームで結果が出せてよかった。
ナスレは6位、マルドナドは7位だった。
大健闘のバトンとアロンソが9位、10位に滑り込んだ。
(アロンソはレース後にペナルティで11位になりフェルスタッペンが繰り上がった)

レース中にグロージャンのロータスがコースオフして大破したが、ドライバーズ・シートまで破損するクラッシュにもかかわらずグロージャンは無事だった。
大きな事故の場合、マシンの損傷が大きいほどドライバーへのダメージは少ないことが多い。
これはクラッシュ時に突然ゼロになる運動エネルギーがマシンを破壊するエネルギーとして使われるからだ。
マシンの破壊に使われるエネルギーが少ないとそのエネルギーはどこかに行くわけで、その一部がドライバーに行くことになる。現在のF1はかなり安全になったが、バッテリーなどの容量は多くなっているはずなので電気面の安全対策を今以上に考えておく必要があるだろう。

ところで、ホンダとルノーにとって良かったのは、2016年以降のパワーユニット開発制限が少し緩和されたことだ。
改良できる部分が広がったことと、シーズン中の変更も可能になった。
それでもメルセデスとホンダの持っているデータ量の差は10倍近いだろうからホンダPUがメルセデスPUを上回れるようになるのは早くても2017年からだろう。

シーズン終盤の3連戦はアメリカ大陸に移る。
3連戦の初戦、アメリカGPの行われるオースティンのコースはアメリカン・オーバルではなく、自然の起伏を利用したヨーロピアン・スタイルのコースだ。
シンガポールから参戦しているロッシは8年ぶりのアメリカ人F1ドライバーだ。マノーでは上位を望めないが、健闘を期待したい。
ロシアで活躍したペレスは次のメキシコGPを待ちきれないメキシコ人ファンがオースティンに押しかけるだろう。
ロシアでFPを走らせたホンダのニューエンジンを使うアロンソは期するものがあるはずだ。
週末は悪天候が予想されているから、フェッテルとバトンあたりが意外な好成績を残すかもしれない。
(フェッテルはニューPU投入で10グリッド降格予定)

アメリカGPは、1位ロスベルグ、2位ライコネン、3位フェッテル、4位リチャルド、5位アロンソ、6位マッサ、7位バトン、8位ヒュルケンベルグ、9位サインツ、10位ナスレかな。

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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表

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