ベルギーGPはハミルトン・ロスベルグのメルセデス・コンビがワン・ツーという結果になった。
ハンガリーではメルセデスの優位が崩れたかと思ったが、パワー・サーキットのスパ・フランコルシャンで、またメルセデスに突き放されてしまった。
3位にはロータスのグロージャンが入った。
3番手を走っていたフェッテルのタイヤが、ゴールまであと2周というところでバーストしたため、4番手を走っていたグロージャンが3位の座を手に入れたのだ。
もっとも、今回のロータスとグロージャンは速く、予選では4番手タイムを出していた。
フォースインディアとペレスも好調で予選5番手、決勝でも5位に入った。
パワー・サーキットでレッドブル・ルノーのクビアトが4位に入ったのもちょっとした驚きだ。
またもやメルセデスのワン・ツーを許してしまったとは言え、メルセデスPU ではないフェラーリとレッドブルは確実にメルセデスとの性能差を縮めている。
マクラーレン・ホンダは夏休み前の状況から一転してシーズン序盤の立ち位置に戻ってしまった。
パフォーマンス・アップのために最後尾までグリッドまでダウンしたからには相当速くなっているのだろう、あとは、前を走る車をどんどん抜いていけばいいだけだと二人の元ワールドチャンピオンは思っていたに違いない。
ところが結果は惨憺たるものだった。
マクラーレンの超タイト・エアロ・パッケージもホンダPUのエンジンとPU 制御もベルギーで期待を大きく下回るパフォーマンスしか出せなかった。
ホンダがエンジン出力で勝っていると主張するルノーPUを積んだレッドブルは、ハンガリーGP2位・3位、ベルギーGP4位という結果を出している。
「高速コースに向いていない」などとコメントするのは、PUの性能が低い、空力パフォーマンスも悪いと自分で認めているようなものだ。
最近のF1は複雑になって無線通信も発達してきたために、マシンやピットのドライバー・サポートが行き過ぎて、純粋なドライバーの実力だけの戦いではなくなってきている。
この状況を少しでも改善しようと、ベルギーGPからスタート時のドライバー・サポートが禁止された。
ベルギーGPのスタートでフェッテルは8番手から5番手にアロンソは20番手から14番手にまで順位を上げる見事なパフォーマンスを見せた。
ドライバー・エイド削減は大成功だった。
イタリアGPは、テフォッシの待つモンツァで開催される。
スパに続いてモンツァも高速コースだ。
もともとはバンクのあるオーバルコースに近いレイアウトだった。ストレートと高速コーナーを繋ぎ、シケインで減速させる単純なレイアウトのコースになっている。
空気抵抗を減らすメリットが大きいコースなので、各チームモンツァ仕様の小さなウイングに交換し、できるだけウイングを寝かせて使用する。
基本的にはPUの出力が大きいマシンが有利だが、レッドブルの空力性能は侮れない。
フェラーリは地元レースのために大幅なアップデートを投入してくるだろう。
トロロッソにとっても地元レースだ。フェッテルとライコネンが表彰台フィニシュすれば、テフォッシ達の手荒い祝福が待っているだろう。
イタリアGPは、1位ライコネン、2位フェッテル、3位ロスベルグ、4位リチャルド、5位マッサ、6位ペレス、7位フェルスタッペン、8位ボッタス、9位クビアト、10位バトンかな。
2015 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved
POSTED BY:
YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表
このページのトラックバックURL
トラックバック一覧
このページへのコメント一覧
コメントを投稿
(初めて投稿される方のコメントは管理者の承認が必要となります。ご了承ください。)