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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2015(2)2015 / 03 / 27

2015シーズン開幕戦、オーストラリアGPはハミルトンとメルセデスの圧勝に終わった。
2位のロスベルグは1.36秒差でゴールした。
しかし、予選から終始レースを支配していたのはハミルトンで、PUを温存するためにロスベルグとは必要最小限の距離をキープしていた。
3位のフェッテルは、初戦からフェラーリに表彰台フィニッシュをもたらしたが、1位のハミルトンからは35秒近く離されてしまった。
4位には、途中までフェッテルと3位争いをしたマッサがフェッテルから3.5秒遅れでゴールした。
5位には新人ドライバー、ナサルが入った。ザウバーは先にに契約したファンデガルデとの契約に縛られてP1を走れなかったにもかかわらず、エリクソンも8位に入って結果を出した。
6位から10位の5台は全てハミルトンに周回遅れにされてしまった。
バトンは、フルパワーで走れないマクラーレン・ホンダをなんとか完走させたが、2周遅れの11位(最下位)ガ精一杯だった。

シーズン初戦のオーストラリアGPは、熟成されていないマシンが多いので例年リタイアが続出する。
特に今年は、昨年出走した11チーム中5チーム財政難で参加が危ぶまれた。
結果的には、破産して買い手の見つからなかったカーターハムが消え、マルシアはオーストラリアGP直前に買い手が見つかったが、マシンをサーキットに持ち込んだだけでプラクティスにさえ出走できなかった(しなかった)。
一旦、破産して資産売却手続きを始めていたのでマシン関係のコンピュータ・データを全て消去してしまっていたと言うのが表向きの理由だ。
ロータス、ザウバーとフォースインディアは依然として厳しい財政状況下にある。

それにしても、シーズンオフの間に最も宿題をきちんとやってきたのは、昨年圧倒的に強かったメルセデスだった。
この強さはターボF1時代のマクラーレン・ホンダを彷彿とさせるものがある。
2015年のマクラーレン・ホンダは予想以上に開発が遅れている。
1970年代のF1と違って、現在のF1は開発が厳しく規制されている。
ホンダお得意の開発力で追いつこうにも開発し放題ではないのが痛い。
これが米国ならウエーバー制のようなものを導入して、前年下位のチームほどたくさん開発クーポンをもらえるというようなことをするだろうが、ヨーロッパのやり方はそうではない。
2~3年様子を見て、勝ち続ける者の力をそぐようなルールを考えてそれを全員に適用するのがヨーロッパ流だ。
空力、シャシーも含めた総クーポン制ならば追いつくチャンスを与えるし、クーポンがあっても開発の方向をしくじれば無駄になる。
多様な組み合わせをトライできチーム力は拮抗する。

第2戦、マレーシアGPでは、オーストラリアGP決勝に出走できなかったアロンソとボッタッスが出場する。
アロンソは、マクラーレン・ホンダのパフォーマンスが上がらない限り、フェラーリにいたときより悪厳しい状況だ。
ボッタスは、昨シーズン後半の勢いを保って突っ走ってもらいたい。
見所は、マシンの信頼性とレース・ペースの良いフェラーリがどの程度メルセデスとの差を縮めることができるかだ。
ライコネンとフェッテルは新しいフェラーリを気に入っているようだから、メルセデスが隙を見せたときは前に出てほしい。
新人ドライバーたちも第2戦以降はリタイアが減ってくるだろうから真の実力を見られることになる。
ルノー勢の中ではトロロッソのマシンと新人ドライバー二人に注目だ。

マレーシアGPは、1位ハミルトン、2位フェッテル、3位ロスベルグ、4位ライコネン、5位クビアト、6位ボッタス、7位リチャルド、8位マッサ、9位ナサル、10位フェルスタッペンかな。 

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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表

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