フェッテルはベルギーGPに始まってコリアGPで4連勝となった。
後半戦はドイツ以降6戦5勝でほとんど無敵状態だ。
フェッテルは例によって予選から圧倒的に速かった。
Q3では念のため2回目の計測ラップに出たが、他のドライバーがフェッテルの1回目に出したタイムを上回れないと見るやアタックを止めてピットに戻った。
これで決勝のスーパー・ソフトは1周足らずのストレスをかけただけ一度の熱を入れたタイヤとなり、決勝の第1スティントを走るタイヤとしては理想的なものとなった。
最近のレーシングタイヤはおろしたての新品より一度熱を入れたタイヤのほうが長持ちするらしい。
おかげで、決勝の第1スティントを長く引っ張ることができ、スタートを決めた後はセフティカーによるギャップ縮小をものともせずゴールまでレース支配し続けた。
2位、3位にはライコネンとグロージャンのロータス勢がフェッテルから4秒+遅れでゴールした。
最近グロージャンは予選ではライコネンより速いことが多く、コリアGPでも予選3番手からのスタートだった。
しかし、終盤で予選11番手のライコネンに抜かれるようではまだまだだ。
それでも、グロージャンはチーム代表のお気に入りなので来年のシートが危うくなることはないだろう。
4位には大健闘のヒュルケンベルグが入った。
ザウバーのマシンはベルギーGP以降エンジン排気を積極的にダウンフォースに利用する改造が施されて速くなった。
コリアGPのコースではリアのトラクションが良く、直線の最高速も速かった。
ある程度戦えるマシンを得てヒュルケンベルグは速さを証明し始めた。
終盤に追いついたハミルトン、アロンソを退けて4位とはたいしたものだ。
来シーズン、ヒュルケンベルグはロータス入りが濃厚だ。
ハミルトンは予選で一発の速さを発揮して2番手につけたが、決勝では、マシンのトラクションが足りず、最高速もさほど速くなかった。
ヒュルケンベルグを抜くためにKERSの放出場所を変えたりして何度もトライしたが結局抜くことができなかった。
ロスベルグはアロンソに続いて7位。
フェラーリは予選・決勝とも戦闘力が足りず、アロンソ6位、マッサ9位に終わった。
マクラーレンはまだまだ表彰台に手が届くほど速くはなく、バトン8位、ペレス10位だった。
フェッテルはチャンピオンシップ・ポイント2位のアロンソに対して、コリアGP終了時点で77ポイントもの差をつけている。
いよいよ今週は日本GPである。
昨年の可夢偉の感動的な3位表彰台から一年、今年は日本GP直前になって佐藤公哉がザウバーのリザーブ・ドライバーとしての起用されることが発表された。
日本GPは、フェッテルがコリアGPの表彰台で世界最高のサーキットといって憚らなかった鈴鹿サーキットが舞台だ。
鈴鹿は高速でありながらテクニカルでもあるのでF1を走らせるのには絶好のコースだ。
前半にあるS字コーナーを早く走れるようにマシンを仕上げると1周のタイムも良いと言われている。
レッドブル、マクラーレン、フェラーリは鈴鹿に強い。
フェラーリは何年も低迷していた時期でも、鈴鹿での初F1レースであった1987年の鈴鹿では勝っている。
鈴鹿のデータ量が豊富なマクラーレンは鈴鹿で今年の初表彰台を狙ってくるだろう。
今年は高速コースでも速いレッドブル・フェッテルに死角はない。
ウエバーは鈴鹿でシーズン初勝利を挙げたいだろうがスタートが課題だ。
日本GPは、1位フェッテル、2位アロンソ、3位バトン、4位マッサ、5位ライコネン、6位ハミルトン、7位ウエバー、8位ロスベルグ、9位スーティル、10位グロージャンかな。
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POSTED BY:
YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表
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