ベルギーGPではフェッテルが2位アロンソに16.8秒差をつけて圧勝した。
3位にはハミルトンが入った。
ハミルトンは予選Q3でウエット・コンディションの中、2番手フェッテルに0.5秒近い差をつけて4戦連続のポールポジションを獲得した。
しかし、スパ・フランコルシャンはハンガロリンクとは違ってパッシング・ポイントが多い高速コースだ。
予選でポールポジションを取っても、後ろから速いマシンが来れば防ぎきれない。
これまで、レッドブルは中高速コーナリングマシンで高速コースのストレートはあまり速くないという印象が強かった。
ところが今年のベルギーGPではギヤ・セッティングとウイングの変更によりメルセデスより最高速が高かったのだ。
フェッテルの勝利は1周目のドライビングによって決まった。
スタート直後からハミルトンの背後に迫ったフェッテルはオールージュの上り坂でKERSを使って一気に抜き去った。
スタート前からこうすると決めていてイメージどおりに走ったように見えた。
スパはパッシング・ポイントが多いとはいえレース中盤以降に抜こうとすると前のマシンとのギャップを縮めなくてはならなくなる。そ
うなれば、タイヤに余計な負担をかけることになる。
先行・逃切りの展開に持ち込んだほうがはるかに有利だ。フェッテルは1周目のパッシングによって勝負をつけたのだ。
フェッテルに大差をつけられたとは言え、フェラーリはハンガリーからの4週間でマシンのパフォーマンスを向上させ、アロンソがいつもどおりマシンからできる限りの結果を引き出して見せた。
予選9番手からの結果が5位ではなく2位だったので少し希望が持てる。
バトンはウエットとは言え予選で5番手につけて、決勝でもワンストップで走りきるか小雨でも降っていれば表彰台もあっただろう。
とはいえ、今マクラーレンが採っている作戦は中盤チームがよくやるような作戦だ。
今回も上位入賞が期待されたライコネンはブレーキトラブルでリタイアを余儀なくされた。
ノーポイントに終わったライコネンはチャンピオンシップポイントでも2位から4位に下がってしまった。
チャンピオンシップポイントでフェッテルは2位アロンソに46ポイントの差をつけている。
アロンソとフェラーリがチャンピオンシップ争いに生き残るには高速のモンツァと鈴鹿で勝たないといけない。
今週はフェラーリのホーム、イタリアGPだ。モンツァは昔バンクを使って走っていたほどの高速コースで、現在のコースもアイルトン・セナの事故などの後、シケインが設けられてラップタイムは落ちたが基本的には直線を基調とした高速コースだ。
フェッテルはここで優勝すると4度目のチャンピオンシップが見えてくる。
逆に、アロン祖はここで優勝しないとチャンピオンシップは遠のいてしまう。
マッサは得意の高速コースであわよくば優勝して2014年もフェラーリに乗りたいだろう。
ウエバーも高速コースではフェッテルより速いところを見せたいだろう。
ハミルトンとロスベルグはメルセデスの決勝パフォーマンス向上がない限り高速コースでは苦しい戦いが予想される。
イタリアGPはトロロッソのホームレースでもある。ヴェルニュにはリチャルドより速いところをみせてほしい。
イタリアGPは、1位アロンソ、2位フェッテル、3位マッサ、4位ハミルトン、5位ライコネン、6位ロスベルグ、7位ウエバー、8位バトン、9位グロージャン、10位ヴェルニュかな。
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POSTED BY:
YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表
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