ブリティシュGPでロスベルグは他の有力ドライバーがタイヤやマシンのトラブルで脱落する中、幸運な優勝を遂げた。
予選はメルセデスが速くフロントローを独占した。
中でもシルバーストーンが好きなハミルトンは、母国グランプリの予選でチームメイトに0.45秒差をつけて文句なしのポールポジションを勝ち取った。
フェッテルは予選3番手を獲得するのがやっとだったし、昨年優勝しているウエバーも予選4番手に終わった。
ロータスの2台とアロンソは予選7,8,9番手となり、苦しいレースを予感させた。
決勝レースはハミルトンがスタートをうまく決め、フェッテルが2番手について抜こうとしたが、ハミルトンは速いペースで走り、フェッテルとの間に1秒以上の差を保ったまま序盤を支配した。
ところが左リヤタイヤが突如バーストしたため脱落してしまう。
ロスベルグ以下のドライバーは、代わってレースリーダーとなったフェッテルのペースについていけず終盤になるまで誰もフェッテルの勝利を疑わなかった。
ところが、今度はそのフェッテルが突然のギヤボックス・トラブルに襲われてあっけなくリタイヤしてしまう。
労せずしてトップを手に入れたロスベルグは、残り周回タイヤを労わってそのままゴールした。
今回メルセデスは決勝である程度のペースを維持することができた。
抜け駆けテストから得るものはあったようだ。
もっとも、ロスベルグの背後には序盤のフロントウイング破損による遅れを速いペースで挽回したウエバーが0.7秒差まで迫っていた。
ゴールまであと3周あればウエバーが優勝していただろう。
マシンの能力以上のものを引き出したアロンソが3位に滑り込んだ。
4位には序盤のタイヤバーストの後、驚異的な速さで追い上げたハミルトンが入った。
こちらもアロンソと0.6秒差だったのであと3周あったら抜いていただろう。
5位、6位にはライコネン、マッサがつけた。
7位から10位には中位チームのスーティル、リチャルド、ディレスタ、ヒュルケンベルグが食い込み健闘した。
ブリティシュGPは、決勝で6台ものマシンのリヤタイヤがバーストしたせいで混乱したレースとなってしまった。
対策を施すにも次のドイツGPのフリー走行開始まで丸5日しかない。
ピレリによると、安定性と路面グリップを重視して、ドイツGP用のリヤタイヤは今年から採用したスティールベルトを去年のケブラーベルトに変更するということだ。
ハンガリーGP以降は去年のタイヤ構造に今年のコンパウンドを組み合わせる予定だ。
7月17-19日にはこのタイヤのテストが行われる。
タイヤ・トラブルといえば、思い出すのは2005年アメリカGPだ。
性能重視のミシュランタイヤによる事故が練習走行中に起こった。
このため、決勝はブリジストン・タイヤを装着する6台のみで行われた。
今週は、ドイツGPだ。
資金難から一時開催が危ぶまれたがバーニー(ドイツで係争中)に支払いを先延ばしにしてもらい開催にこぎつけた。
タイヤはミディアムとソフトだが、決勝で雨が降ってくれたほうがタイヤに左右されないレースを見ることができる。
ドイツGPは1位フェッテル、2位アロンソ、3位ハミルトン、4位ライコネン、5位バトン、6位スーティル、7位ロスベルグ、8位ヴェルニュ、9位マッサ、10位ボッタスかな。
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POSTED BY:
YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表
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