モナコGPは、週末を通じて完全に支配したロスベルグが優勝した。
ロスベルグは2006年にF1ドライバーとなってから8年目にしてついにモナコGPの勝者となった。
ロスベルグはウイリアムズのときからモナコを得意としていて、与えられたマシンの実力以上のグリッド・ポジションに着くことが多かった。
それが今年は、P1から予選・決勝を通じて、常に一番だった(決勝のファーステスト・ラップは終盤フェッテルが意地でたたき出したが)。
2位、3位にはレッドブルのフェッテルとウエバーがハミルトンの前に割って入った(チームのちょっとしたピット・タイミングミスから少し後退した)。
大健闘のスーティルは5位に入り、バトンはいまだ戦闘力の不足しているマクラーレンを6位持ち込んだ。
スペインから一転、アロンソ+フェラーリはモナコでは7位と精細を欠いていた。
8位にはこれも大健闘のベルニュが入り、9位にはディレスタが入った。
ペレスに追突されて連続ポイント獲得記録がとまりそうになったライコネンは驚異的な追い上げで10位になった。
モナコは特別なレースでモナコGPの1勝は他のGPの3勝に値すると言われてきたが、もはやレースといい辛い状況に陥っている。
今年も予選と決勝のトップ10メンバーはほぼ同じだ。
無理なドライビングをして結局自滅したペレスとグリッド後方からうまく上がってきたディレスタが入れ替わったぐらいだ。
レース自体もペースの遅いロスベルグを狭いコースのせいで誰も抜くことができない。
F1マシンのパレードランのようだった。
どうせレースにならないのなら、土曜日と日曜日に5周ずつ全ドライバーが単独で走り、2日間で最もタイムの良かったドライバーを優勝者にするほうがよっぽど面白い。
レースをするならコースに手を入れてまともなパッシングが可能なコーナーを作るべきだ。
F1界ではまたタイヤ騒動が持ち上がっている。
メルセデスが今年のマシンでタイヤテストを行っていたというのだ。
フェラーリも旧型のマシンでタイヤテストをやっていたらしい。
レッドブルがルールブック記述の隙間をついて新しい空力処理でアドバンテージを得るとすぐに禁止するわりに、特定の上位チームはタイヤテストをやる。
メルセデスとフェラーリにはイギリスGPあたりから効果が現れるだろう。
ヨーロッパではよくある話だ。
一人勝ちが続くのを防止するために常に行われている(フェアかどうかは別として)。
第7戦は、カナダGPだ。
カナダの夏は短いので8月が休みのF1をカナダでやろうとすると6月か7月しかない。
ジル・ビルヌーブサーキットはストリート舗装で直線とタイトコーナーを結んだだけのようなサーキットなのでタイヤのサイドウォールに負担がからない。
モナコに続きメルセデスに有利だ。
しかし、決勝ではブレーキの耐久性が意外と鍵を握る。
モナコと違ってパッシングポイントもいくつかある。
ホームストレート前のシケインの立ち上がり外側はコンクリートウォールなのでミスをして壁にぶつかるドライバーが毎年何人かいる。
ヘアピン進入のブレーキングもハードだ。
カナダGPは1位ハミルトン、2位ライコネン、3位バトン、4位フェッテル、5位ウエバー、6位マッサ、7位アロンソ、8位スーティル、9位ロスベルグ、10位ボッタスかな。
2013 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved
POSTED BY:
YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表
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