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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2012(19)2012 / 11 / 16

アブダビGPは、レース・オブ・チャンピオンズとも言うべき4人のチャンピオン経験者による接戦を制したライコネンが復帰後初優勝を果たした。
2年間のブランクが感じられたのはシーズン前半まででシーズン後半になってからはチャンピオンシップのコンテンダーとして見事な走りを見せている。
アロンソがまたもや2位に入り、3位に入ったフェッテルとの差は僅かに縮まって10ポイントとなった。
本来は、予選で圧倒的速さを示したハミルトンが独走して優勝するはずだったが、突然のエンジン・トラブルで戦列を去った。

フェッテルは、予選終了時のガソリン残量が規定より少なかったことを理由に決勝は最後尾スタートとなった。
決勝でフェッテルはセッティングを追い上げ用に大幅に変更し、ピットスタートから小クラッシュなどに見舞われながらも終盤にはバトンを抜いて表彰台に立った。
アロンソは6番グリッドから見事2位に入ったことで、チャンピオン・レースに踏みとどまっている。
このまま行けば、アロンソがアメリカGPでリタイヤでもしない限り、最終戦ブラジルGPまでチャンピオン争いが持ち越される可能性が高くなった。

可夢偉は全くマシン・セッティングが決まらず、予選16番手となったが、決勝ではKERSが満足に使えないトラブルを抱えながらもスタートで大幅に順位を上げたことや上位マシンの後退によって浮上し6位でゴールした。
予選の状態から見れば上出来の結果だった。
来年もザウバーに乗れそうになってきた。テルメックスから強烈な横槍が入らない限り・・。

今年のアメリカGPは2007年のアメリカGP(インディアナポリス)から4年のブランクを置いて開催される。
ついにアメリカGPもいつもサーキット・デザイナーによる専用サーキットとなった。
アメリカはヨーロッパとは異なる自動車文化を持っている。
ヨーロッパの道路は町と町を結ぶ自然の地形に沿ったアップダウンやカーブのある道路が普通だが、アメリカの道路は距離の離れた町と町の間を直線で繋いだ道路が多い。
このためレース・トラックと言うとヨーロッパではワインディング・ロードだが、アメリカでは直線を走り続けているのと同じでしかも3台が並行して走ることのできるバンク付のオーバルになる。

それにしても、F1チームの開発能力と適応能力はたいしたものだ。
今シーズンの前半はタイヤのグリップが崖のように突然なくなり、不可解な性能を示すタイヤの使い方にどのチームも苦労していたが、シーズン終盤になるとタイヤの使い方によって予想外のレース結果が出るということがなくなってきた。
アブダビGPなどは、どのチームもさらりとワン・ストップで切り抜けてしまった。
アメリカGPのタイヤはミディアムとハードの組み合わせになる。全チーム、アメリカGPのコースを走るのは初めてだから蓋を開けてみないと分からないが、ピレリはハード寄りのタイヤ・コンビネーションを選択しているし、このレースに限ってハードタイヤをワン・セット多く供給するようだから大きな波乱はないだろう。
フェラーリはアメリカGP用にもマシン・アップ・デートを用意するようだ。

アメリカGPは1位アロンソ、2位フェッテル、3位ハミルトン、4位ウエバー、5位ライコネン、6位可夢偉、7位バトン、8位マッサ、9位グロージャン、10位セナかな。 

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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表

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