インドGPはまたもやレッドブル・フェッテルが圧勝した。
フェッテルは4連勝してアロンソに13ポイントの差をつけることになった。
今シーズンは残り3レースしかない。
アロンソは、予選5位からできる限りの仕事をして2位に食い込み、被害を最小限に抑えた。
3位に入ったウエバーにKARSのトラブルがなければアロンソをもってしても3位が精一杯だったかもしれない。
今年はレッドブルの圧倒的速さの原動力だったブロウン・ディフューザーの使用を禁止され、イタリアGPまではマクラーレンやフェラーリの後塵を拝することの多かったレッドブルがシンガポールGPあたりから盛り返しはじめ、鈴鹿の決勝以降は無敵のレッドブルに戻ってしまった。
どうやら、エンジンの排気を利用しないでも同じ効果を出すことのできる空気の流しかたを見つけたようだ。
フェラーリもアロンソに頼っているばかりではいられないからフロントウイングなどに懸命のアップデートを重ねているがレッドブルほどの劇的な性能向上を果たせないでいる。
フェラーリにとって重要なことはマクラーレンでも自身でもいいから予選でレッドブルにフロントローを取らせないようにすることだ。
スタート後DRSが使えるようになる3周目までにフェッテル・レッドブルが先頭で2番手以下を1秒以上引き離さないようにすれば、戦い方はある。
たとえば後方の援護はなくなるがマッサのマシンを予選向きにセットアップしてポールポジションをとらせるという手もある。
最近のマッサであれば可能な手だ。そうすれば、たとえフェッテルが予選2番手でもフェッテルはマッサの後を走るので路面温度の高いアブダビではタイヤの温度が下げられずマッサを抜いてトップを独走するのが難しくなる。
フェラーリは2台タンデム走行して予選タイムを稼ごうとしているぐらいだからアブダビではこの手でくるかもしれない。
実は最近ずっとこの手をトライしているがマッサがポールを取れないでいるだけなのかもしれないが・・・。
今、可夢偉はF1人生始まって以来のピンチだ。
残留を願っていたザウバーのシートのひとつがヒュルケンベルグに決まってしまった。
もうひとつのシートはガティレスになる可能性が高いから、ほかのチームのシートを探さないといけなくなる。
とはいっても、スポンサーを持ち込んでトップから2~3秒落ちのマシンでレースに出ていても実力は発揮できない。
まだ、来シーズンのシートが両方とも確定していないチームの中ではロータス、フォース・インディア、ウイリアムスぐらいしかキャリアを伸ばせるチームは残っていない。
アブダビGPのタイヤはソフトとミディアムの組み合わせになる。
ミディアムは今年あまり使われていないしソフトに近いから使い方が難しいだろう。
この地で雨はないから、何か予想外の展開が起きるとすればタイヤの使い方とチーム戦略によってだろう。
アブダビGPは1位アロンソ、2位フェッテル、3位ウエバー、4位マッサ、5位ライコネン、6位可夢偉、7位バトン、8位マルドナド、9位ディレスタ、10位ロスベルグかな。
2012 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved
POSTED BY:
YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表
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