日本GPの1種目1・2コーナーでチャンピオンシップが一瞬にして振り出しに戻った。
フェッテルがシンガポールGPに続く今期3勝目を上げ、アロンソはまさかのもらい事故でノーポイントに終わったため、ポイント差は4となった。
2位にはマッサ、3位には可夢偉が入った。
表彰台の3人が乗っていたマシン、レッドブル、フェラーリ、ザウバーは金曜日のフリー走行ではセッティングが決まらず格闘していたマシンばかりだ。
それが土曜日の朝には3台ともまるで違うマシンであるかのようなパフォーマンスを見せた。
逆に4・5位に入ったマクラーレンは金曜日の圧倒的なアドバンテージを土曜日に維持することができなかった。
しかも、予選10位以内に入ったために決勝を予選セッティングで戦わざるを得なくなった。
可夢偉は、鈴鹿で表彰台にあがるために必要なピースをひとつずつ集め一歩ずつ駒を前に進めることによって見事に目標を達成した。
まず、予選で4番手タイムを出して決勝で3番グリッドについた。
この予選4番手もイエローフラッグの出たスプーンでの冷静さがなかったら確保できなかった。
チームは、スタート時のクラッチミート・マッピングを慎重に調整しスタートに備えていた。
スタートではグリップのいい奇数列スタートの優位を生かしてよいスタートを切った後、右に振ってウエバーの出鼻を押さえ、すぐに左に振り替えしてグリップのいいアウト側から2位で1コーナーに侵入した。
このスタートから1コーナーまでの動きがなかったら、今回もベルギーのような結果になっていたかもしれない。
可夢偉に抜かれたウエバーはグロージャンに追突され上位でフィニッシュするチャンスを失ってしまった。
決勝レースでもよく3位に踏みとどまったものだ。
予選Q1でのザウバーがハードタイヤハードを履いたときのパフォーマンスを見ていると予選上位に入ったとしても決勝は苦しくなることは予想された。
予選Q3までいくと決勝ではQ3で使ったソフト+ハード+ハードで走らない限り2ストップで走りきれないからだ。
鈴鹿ではハードタイヤでのパフォーマンスがソフトタイヤほど良くなかったザウバーで決勝の大半を戦うのはきつかったはずだ。
バトンは中盤でギヤボックスセンサーの不調があったのによく追い上げた。
フェラーリはもともと決勝に強いセッティングだが、マッサのタイヤが予想外に長持ちしたのは鈴鹿の路面を知り尽くす元ブリジストン現フェラーリ浜島氏のタイヤ・セッティング・マジックがあったのかもしれない。
コリアGPのタイヤはスーパーソフトとソフトの組み合わせになる。
コースは一般道舗装でツイステイなのでグリップのいいマシンにとって有利だ。
近年、空力的ダウン・フォースだけでなくメカニカル・グリップもいいレッドブルはこのコースで速いはずだ。
ザウバーはシンガポールGPの内容から見るとコリアGPではポイント獲得が目標だろう。
コリアGPは1位フェッテル、2位ウエバー、3位ハミルトン、4位アロンソ、5位バトン、6位ライコネン、7位可夢偉、8位マルドナド、9位ペレス、10位ロスベルグかな。
2012 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved
POSTED BY:
YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表
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