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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2012(7)2012 / 06 / 08

モナコGPは優勝ウエバー、2位ロスベルグ、3位アロンソ、4位フェッテル、5位ハミルトン、6位マッサという結果だった。
1位から6位まで6.1秒と一見伯仲していたように見えるがスタート時の1コーナーで順位を上げようとしたシューマッハがグロージャンに行く手をふさがれて接触してから後は見所の少ないレースだった。
本当はポールポジションのシューマッハ(スペインGPでセナにぶつかったペナルティで5グリッド降格したためポールポジションからスタートできなかった)が予選順位どおりスタートしていれば復帰後の初優勝を飾っただろう。

モナコは抜き場がなく、フロントローにいない場合タイヤ交換のタイミングをずらし他のレースカーで混んでいないところにピットアウトして、速く走って差をつめるぐらいしか順位を上げる方法がない。
これをうまくやったのがアロンソとフェッテルだ。
それでも、終盤ウエバーとロスベルグがスローダウンしても抜くすべがないから、伯仲した戦いがあったわけでもないのに6台が数珠繋ぎでゴールするレースとなってしまった。

見所はむしろ予選にあった。
予選では今シーズン限りで引退だと噂される崖っぷちの3ドライバーが見事なパフォーマンスを見せた。
シューマッハは予選1位のタイムをたたき出してモナコではいつも好タイムを出すロスベルグの鼻頭をへし折った。
フェッテルが予選10番手と沈む中、ウエバーは2番手タイムをたたき出した。今シーズン開幕からパフォーマンスの低いフェラーリに手こずって成績が低迷しシーズン途中の降板を噂されていたマッサは、スペインGPあたりから調子を取り戻したフェラーリを駆ってQ1・Q2ではアロンソより速く、Q3でもアロンソに0.1秒遅れの7番手タイムを出した。

崖っぷちドライバーの復活とフェラーリの復調で今シーズンの行方はますます混沌としてきた。
雨が降らなくても、下位3チームの6人以外は誰でも優勝しそうな感さえある。

カナダGPは地中海のコートダジュールから大西洋を渡り、カナダ東部の大都市でフレンチ・カナディアンが多く住むモントリオールで行われる。

万博跡地にあるジルビルヌーヴ・サーキットはストリート舗装のレース専用コースで直線2本の両端をタイトコーナーでつないだようなコースだ。
メルセデスは直線が速いし、ダブルDRSによってストレート・エンドのブレーキング・スタビリティも良いからブレーキさえよければ予選ではかなり有利だろう。
ということは、決勝でもフロントローにいれば圧倒的に有利だ。
ただし、タイヤはモナコGPと同じソフトとスーパー・ソフトが持ち込まれるからレース当日の路面温度によってはタイヤに優しくないといわれているメルセデスは苦戦するかもしれない。
昨年は雨で2時間近い中断があったあと、猫の目のように変わるコンディションに強いバトンが見事優勝した。
ところが、今年のピレリ・タイヤにはバトンの繊細なドライビングが通用しないらしく2戦目以降頭を抱えている。

カナダGPは1位シューマッハ、2位ハミルトン、3位ライコネン、4位バトン、5位マッサ、6位フェッテル、7位可夢偉、8位アロンソ、9位デレスタ、10位ロスベルグかな。         2012 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved

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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表

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