日本GPでチャンピオンが決まったので、コリアGPでは各チームの戦い方が変わってしまった。
上位チームでいまだに手綱を緩めていないのはマクラーレンぐらいのものだ。
マクラーレンはまだ、残りのGPをひとつでも多く勝とうとしている。
日本GPでのマシン・パフォーマンスを考えれば十分可能ではある。
案の定、コリアGP予選では今シーズン初めてマクラーレンのハミルトンが0.222秒差でポールポジションをとった。
これで、マクラーレンの連続優勝かと思った人も多かっただろうが、終わってみるとチャンピオン=フェッテルの強さが目立ったレースとなった。
予選でポールこそ逃したが、レースではチャンピオンの速さと強さを見せ付けてフェッテルが優勝してしまった。
フェッテルはジュニア・チームのトロロッソのマシンで上位に食い込んで実力を認められてからレッドブルに乗れるようになった。
ハミルトンは最初からマクラーレンで育てられ、ルーキーなのにトップチームのマクラーレンからデビューした。
フェッテルやアロンソはマシンの不利をある程度までならドライバーの腕で跳ね返すだけの実力を持っている。
そのアロンソはレース終盤に5位で4位のバトンを追い上げていたが「アイ・ギブ・アップ」といって追撃をやめてしまった。
一瞬、バトンを油断させるためのアロンソの策略かとも思わせたがそのまま5位でゴールした。
フェラーリは、イタリアGP終了後は来シーズン準備モードに入っており、コリアGPにも2012年仕様のフロントウイングを持ち込んでレースでテストしていた。
フェラーリは2012年マシンをチャンピオンの取れるマシンに仕立て上げることを今年の残りのレースで上位に入ることよりも優先している。
王者レッドブルも、チーフのエイドリアン・ニューイはコリアGPには姿を見せず2012年マシンの開発に没頭している。
2012年シーズンはもう始まっているのだ。
2011年のGPを見たいなら、中盤の3チームに注目するしかない。シーズン前半、調子の良かったザウバーはブロウン・ディフューザ禁止を真に受けて開発をとめてしまってから苦しくなった。
代わりに絶好調となったのがトロロッソとフォースインディアだ。
ザウバーはおろかルノー(ロータス)やメルセデスの一部を食ってしまうほど速くなった。
次は、今年が初開催のインドGPだ。
コース建設の遅れ、関税、入国審査の件などでもめていたが何とか開催されることになった。
フォースインディアはコリアGPのあと資本増強を発表したりして、並々ならぬ意気込みが感じられる。
そういえば、ホンダも全盛期には日本GP専用の鈴鹿スペシャルなどというエンジンを作ったりしていたなあ。
ニューデリー・サーキットは長い直線をコーナーでつないだ部分とコーナーが連続する部分からなるコースだ。
全チーム初めてだが、シミュレーション能力に優れるマクラーレンは有利だろう。
ハミルトンは今度こそ優勝したい。フェッテルはコリアGP同様、自力で優勝を狙うだろう。
予報は晴れだが、可夢偉は何とかマシンの不利を跳ね返してほしい。
インドGPは1位ハミルトン、2位フェッテル、3位バトン、4位ウエバー、5位アロンソ、6位マッサ、7位デレスタ、8位ロスベルグ、9位アルグエルスアリ、10位可夢偉かな。
2011 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved
POSTED BY:
YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表
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