日本GPは、優勝のバトンから3位のフェッテルまでわずか2.0秒という接戦だった。
アロンソはレース強さを見せて予選結果からは望外の2位に入った。
上位3人がワールドチャンピオンというのも今年のF1シーズンを象徴しているようで面白い。
バトンは金曜日の練習走行から週末を通じて今年の鈴鹿では最速であることを見せつけていた。
天候の変化が激しいレースでバトンは強いとの印象があるが、正確に言えばバトンのドライビングは非常に繊細でジェントルなので、マシン、タイヤ、路面、天候の変化に柔軟に対応できて、その時々のコンディションの組み合わせに最も適したドライビングができるということだ。
パッシング・シーンを見ても強引に抜くということはなく自分が有利なコーナーで条件が整ったときにきれいに抜いていく。
バトンが晴れのレースでも速いことは今年のモナコを見てもわかる。カナダやハンガリーのような気候でなくても速いのだ。
そして、久々にここ鈴鹿でチャンピオンが決まった。
フェッテルはF1の最年少記録をすべて塗り替えているが、今年は去年のようなナイーブさは感じられない。
鈴鹿で優勝してチャンピオンが決められなかったのがとっても悔しかったように見えた。
予選のインプレッシブ3をあげるなら、フェッテル、可夢偉、マッサだろうか。
フェッテルは明らかに最速であるバトンに対してパフォーマンスの劣る(イギリスGP時点ではレッドブルに対してこのような言葉が使えると誰が想像しただろうか!)レッドブルでスーパーラップを決め1000分の9秒差でポールポジションをもぎ取った。
可夢偉はマクラーレンでさえDRSを閉じて回る130RをQ2でDRS開けっ放しで周り専門家の予想タイムを1秒近く上回るラップタイムをたたき出して見せた。
今年は、アロンソのサポート役をさせられているためにレースで結果の残せないマッサは高速コースでは速いところを見せて予選でアロンソの前に出た。
日本GPからわずか一週間置いてコリアGPだ。
昨年はコースが出来上がったのが予選直前で舗装がはがれていたり、スタート時間と雨のせいでゴール時には日没が迫っていた。
今年は路面も仕上がっているだろうし、天気予報も晴れなのでまともなレースが期待できる。
昨年はトップを走っていたフェッテルが終盤突然エンジンブローでリタイアしたためアロンソが勝ちを拾い、チャンピオンシップに望みをつないだ。
今年は、道具がいいと速いハミルトンが冷静さを保てれば強いかもしれない。
絶好調のバトンとアロンソも侮れない。チャンピオンの決まったフェッテルはモチベーションを維持できるだろうか?
可夢偉はイギリスGP以来不運が続いているが、逆にモナコの時は運が良かった部分もある。
コリアGPは1位ハミルトン、2位バトン、3位アロンソ、4位フェッテル、5位ウエバー、6位マッサ、7位シューマッハ、8位ロスベルグ、9位可夢偉、10位ペレスかな。
2011 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved
POSTED BY:
YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表
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