ヨーロッパGPはカナダとはうって変わって完璧なドライコンディションのなかで戦われた。
近年では久々のリタイヤなし全車完走レースだった。
結果だけを見れば予選も決勝もレッドブルの圧勝であったが1位フェッテルの速さと2位アロンソの強さが目立ったレースでもあった。
ウエバーマイナートラブルを抱えながら3位に入りなんとか面目を保った。
中盤チームの中では、今回兄貴チームのレッドブルと同じ空力パッケージを一部に導入したトロロッソのアルグエルスアリが8位に、フォースインディアのスーティルが9位に入った。
可夢偉は予選からセットアップに苦しみ、決勝では粘り強く戦っていたがツーストップ作戦がうまく働かず、逆にワンストップでがんばったチーム・メイト-ペレスの後塵を拝してしまった。
ヨーロッパGP終了時点でフェッテルは2位のバトンとウエバーにチャンピオンシップポイントで77点の差をつけた。
これは残り11戦でバトンかウエバーのどちらかがすべてのレースに優勝しフェッテルが2位になって最終戦で初めて同ポイントになるという差だ。
ところがどっこい、F1の世界はなにが起こるかわからない。
2010年を振り返ってみてもヨーロッパGP終了時点で速いがまだ弱さのあったフェッテルが最終戦でチャンピオンを決めるとは誰も想像できなかったしフェッテルが韓国GPでトップを独走中に突如エンジンブローでリタイヤしノーポイントに終った。
FIAは前代未聞のシーズン途中のテクニカル・レギュレーション変更をしてまでレッドブルの優位性を削ろうとしている。
アロンソやハミルトンがもうシーズンは終わったなどといっているが、真に受けてはいけない。
これは相手を油断させるために良くやる場外心理戦なのだ。
さて、イギリスGPだが、ブローディフューザにアクセルオフでもエアを吹き付けるエンジンマッピングが禁止されることがレッドブルのパフォーマンスにどれほど影響するかだ。
おそらく、予選でのアドバンテージが少なくなるといわれているが、これが本当ならば予選でフロントローを独占して逃げ切りという手が使えなくなる。
レッドブルが本番で相変わらずKERSの冷却問題を抱えているとすればレース終盤が見物だ。
ハミルトンは得意とするコースだからここは一番がんばるだろう。
シューマッハも少し復調の兆しを見せている。
可夢偉もここで結果輪出さないと?がつき始める。厳しい世界だ。
イギリスGPは、1位フェッテル、2位ハミルトン、3位アロンソ、4位ウエバー、5位バトン、6位マッサ、7位可夢偉、8位シューマッハ、9位ロスベルク、10位ペトロフかな。
2011 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved
POSTED BY:
YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表
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