モナコGP予選ではフェッテルがポールポジションを獲り、バトンが2番手に、ウエバーが3番手につけた。アロンソは2列目4番手につけ優勝を狙える位置を確保した。
ザウバーのペレスは活きのいい走りでQ3に進出したが、Q3終盤トンネル内をオバースピードぎみで通過し若干アウト側にはらんでトンネルを出たとところで、おそらくは左後車輪がバンプで跳ねてグリップを失ったマシンは、突如右を向いてクラッシュした。
そのまま滑ってシケインの分離帯に側面から激突した。
モナコを得意とするロスベルグも練習走行中に同じ場所で同じようなクラッシュをした。
ロスベルクの場合は分離帯にぶつからなくて済んだが・・・。
モナコの決勝は、ミシュランが用意したソフトタイヤとスーパーソフトタイヤが意外と長持ちしたのでタイヤ交換の作戦がチームによって分かれ、モナコにしては面白いレース展開であった。
69週目までは。69週目に発生した中盤グループの多重クラッシュまでは。
この後レースは面白くなくなってしまった。
多重クラッシュとタイヤ交換・再スタートが無ければ、ワンストップで走り続けていたフェッテルのタイヤは限界に来ていたし、追うアロンソ、バトンが首位に入れ替わる可能性も充分あった。
結果は赤旗によって救われたフェッテルの優勝となった。
可夢偉は得意のワンストップ作戦で4位まで浮上していたが再スタートでスーパーソフトに履き替えたウエバーに抜かれ5位でフィニッシュした。
ウエバーがトンネルの出口で可夢偉を抜いたシーンが興味深い。
ウエバーは可夢偉を抜く為にトンネルの出口でバンプのある外側のラインを取った。
そう、ペレスとロスベルクがクラッシュしたあのラインだ。
しかしウエバーには同じことは起こらず、そのまま可夢偉に並びかけシケインの入り口に一瞬早く滑り込むことができた。
レッドブルのマシンはエアロ・ダイナミックスが優れているだけでなくメカニカル・グリップも良いといわれているがまさにそのとおりだ。
ちなみにザウバーもメルセデスもサスペンションは硬めで跳ねやすいマシンだといわれている。
今週は大西洋を渡ってカナダGPだ。
カナダGPのコースは常設といいながら1年に1回F1の時にだけ使われるサーキットで舗装が一般公道の舗装に近い。
コースレイアウトは長い直線とタイトコーナーをつないだようなコースなのでとてもブレーキとタイヤに厳しい。
寒い国カナダの割にはグランプリ・デーは暑くなることが多くタイヤ選択が重要になる。
決勝が晴れならば、レッドブルと戦えるマシンになってきたマクラーレンに乗りこのコースを得意とするハミルトンが優勝候補だ。
アロンソはこのコースがあまり得意ではない。
しかし、雨となると話は違ってくる。
コースコンディションが悪いとフェッテル、バトン、スーティルあたりが上がってくる。
可夢偉は今年は1周目でリタイヤせず連続入賞記録を伸ばしてもらいたい。
カナダGPは予報どおりの雨なら、1位フェッテル、2位バトン、3位ハミルトン、4位アロンソ、5位ロスベルク、6位ウエバー、7位可夢偉、8位スーティル、9位ディレスタ、10位シューマッハかな。
2011 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved
POSTED BY:
YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表
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