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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One(14)2010 / 11 / 12

ブラジルGPは予選のサプライズで幕を開けた。
雨が降り続いた予選のQ3開始直後に雨がやみ、予選終了まであと数分というところでコースが乾き始めた。
各車慌てて晴用のオプション・タイヤに履き替えたが、ベスト・タイミングでタイヤ交換をしたウイリアムズのヒュルケンベルグがポールポジションを獲ったのだ。
確かにQ3での好タイムはチームのタイヤ交換タイミングによるところが大きいが、Q2を突破していなければそれも無かったのだから単なるラッキーではない。
ヒュルケンベルグは期待の新人として今年ウイリアムズからデビューし、後半戦になって予選では速いところを見せ上位に行くようになってきていた。
ポールを獲ったのはサプライズだが実力はあるのだ。

決勝は予選とうって変わり晴れ上がった。
晴れてしまってはマシンの性能差はいかんともしがたくヒュルケンベルグは頑張って抵抗したが最終的に8位でゴールした。
決勝ではレッドブルの2台が速く中でもフェッテルは速くて安定していた。
フェッテルに追いつかなかったウエバーはあわよくば2位フィニシュを狙うアロンソのプレッシャーを受けていたがブラジルでは韓国のような失敗は犯さなかった。

アブダビGPは中東のアラブ首長国連邦の中ではもっとも広い国土を持つアブダビで開催される。
アブダビGPの2週間前にフェラーリのテーマ・パークであるフェラーリ・ワールドがオープンした。
時速240KMのフェラーリF1の形をしたジェットコースターが売りらしい。
アブダビGPは2009年が第1回で今年は2年目に当たる。
長いストレート+高速ベンドとタイトコーナー群からなる高速と中低速両方の要素を持った近代的なコースだ。
ピットレーンが長いトンネル状になっているのがユニークだ。

2009年ブラジルGPでF1デビューを果たした可夢偉は2戦目のアブダビで6位に入っている。
今年のザウバーは去年のトヨタほど上位のマシンではないから大変だろうが、ドライバーの可夢偉自身はこの1年でかなり進歩している。
来年に繋がる走りを見せて欲しい。

最後までチャンピオン争いに残ったのはアロンソ、ウエバー、フェッテルの3人だ。
一見、アロンソが有利なようだが必ずしもそうではない。
フェラーリのマシンがレッドブルを上回ったと思われたのはイタリアGPだけだ。
Fダクトをものにした最近のレッドブルは高速コースでも速くなってしまった。
フェラーリが効果的なアップデートを投入できてまともに戦えるようになるかレッドブル2台の1台が自滅しない限りアロンソはこのままではアブダビGPで3位になってしまい、ウエバーが優勝すればチャンピオンになる。
ところが、フェッテルがウエバーに勝ちを譲るだろうか?
アロンソが自力でチャンピオンを確実にするためには2位以上でゴールしなければならない。
アロンソは、経験とテクニックの限りを尽くして予選でポールを獲りにくるだろう。
ポールが取れれば決勝2位以上でゴールするチャンスはぐっと高くなるからだ。
今週の日曜日にチャンピオンは決まる。
2010 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved

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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表

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