この写真は先週九州で釣った「ヤズ」です。「何それ?」と思う方もいるはず。
今回はこの出世魚のコト。
「ヤズ」は「ブリ」の幼少期の九州での呼名。その間には「ハマチ」という名があります。
実は4~5段階くらいに分かれていて、且つ地方によってもその呼名が異なるのです。
関東では、ワカシ → イナダ → ワラサ → ブリ
関西では、ツバス → ハマチ → メジロ → ブリ
そして九州では、ワカナゴ → ヤズ → ハマチ → ブリ となります。
※上記は第一段階15-20センチ、第二段階30-40cm、第三段階50-60センチ、第四段階70-80センチ以上
※もっと細分化されていることもありますが、概略で。且つ東北や北陸などは別の呼名もあります。
今回釣ったのは40センチほどですから、九州の「ヤズ」であり、関東の「イナダ」ということになります。
でも関西では「ハマチ」。九州でいうとハマチはもう少し大きいサイズを指すのですが・・・。
釣り人はこういうことをだいたい知っていますが、一般的に「そうだったの?」という方もいるのでは。
お寿司を食べに行って「僕はブリ」「えー、じゃあ私はハマチ」と注文していたら、かなりの通ですね。
ただ、出てきた魚を見て「あれ? この身は、同じ魚じゃないの?」なんて言ったらチョー恥ずかしい!
コハダ(コノシロの幼魚)にしろ、寿司ネタで若い魚はとても重宝されますよね。
よく「寒ブリ」っていいますが、ブリの旬は冬。でもこの若魚の旬は夏なのです。
真鯛やブリなどの大型の魚は、大抵夏は脂がのっていなくてパサパサしていますが
若魚は脂がのっていて、とても美味しいのです。これも刺身にしたのですが、醤油皿に脂が広がりました。
大型真鯛などはこれから冬に向けてドンドン脂がのっていきますので、これからが狙い目です。
それにしても出世魚とはよく言ったもの。
インターネットで調べてみても「弱肉強食の世界を生き残って大きくなったから出世と呼ぶ」とか
「昔は出世する度に名前を変えていたのでその名残」とか。
確かに木下藤吉郎が豊臣秀吉に、みたいなもので。
いつからその制度は消えうせたのでしょうか。今でもその制度が残っていたら、人生何度も
生きているみたいで飽きないかもしれませんね。
行き詰ったら「名前でも変えてやり直すか!」とか
ポジティヴになれるかもしれないし。あ、でもその名前が聖徳太子の冠位十二階みたいに
位を表すものになったら逆効果になってしまうかもしれないか。
当の魚たちは「自分の名前なんか関係ねえし」とばかりに元気に海を泳いでいることでしょう。
今回のヤズ君、防波堤から勝負させていただき、よく引いてくれました。自然の恵みに感謝!
ロッド:SHIMANO 磯 遠投EV 3号
リール:SHIMANO BBX 3000
ライン:4号 ハリス:2号 針:チヌ2号
POSTED BY:
KOZO KIZU/木津幸三
釣り師・ゲーマー・競馬ライター
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