YOUCHOOSE

about

SHOWKEN HIRASAKA 平坂彰謙
株式会社CAMELSTUDIO 代表取締役社長
抜群の安定感と驚異のパワー・ドラミングでダイナマイトポップスの音楽を支える、まさにバンドの支柱的的存在。リラックスとのコンビネーションにより最強のリズム・セクションを作り上げる。またDMやCDジャケットのデザインを担当する、ダイポプのアートディレクターでもある。

NO.1ロックドラマーを選ぶ(7)ドン・ブリューワー/Grand Funk2010 / 08 / 03

>こういうもありですよね?平坂さん

トッドはミュージシャンとして尊敬するお方です。
何をやらせてもサマになる、数少ない天才アーティストのうちの一人ですね。
しかし「ものにはいろいろな見方がある」…そんないい”対比”となるネタをお返ししましょう。

NO.1ロックドラマー:ドン・ブリューワー/Grand Funk
ベストトラック:Nothing Is The Same

ドラム演奏を目の前で見たり聴いたりしたことはありますか?

言うまでもなく、ドラムは皮を叩いて音を出しますが、思い切り叩くと、皮がヘコみ、振動し、側面に空いている穴から空気がシュッと吹き出します。
この何ともアナログでライブな感じは、リズムボックスや打ち込み(ドンカマ)では絶対に表現できないシロモノで、ドラムという楽器の醍醐味でもあると思うのですが、ライブステージではともかく、録音された音源からこの感触を感じとるのはとても難しいです。
沖さん執筆の中にもありましたように、特に最近ドラムに関してはサンプリング&打ち込みものが多く、ナマで叩くことをナリワイとしている者にとっては、実は少々寂しい感じもしたりします。

そこにきてこのドン・ブリューワー。
もともと190センチを超える身長と、ドでかいアフロヘアから(これは関係ないか)叩き出される”格闘技系”ドラミングは、当時のパワフルドラマー(例えばLed Zeppelinのボンゾとか)ともまたひと味違う、スピード感・ドライブ感のあるまさに「アナログでライブな」リズムが持ち味です。
そして、ベストトラックに選んだ「Nothing Is The Same」を含む彼らのサード・アルバム「Closer to Home
」が特にそのニュアンスをうまく仕上げた作品であると思います。

あまり細かいオカズや小細工をせず、とにかく叩き出した「音」のストレートなエネルギーで勝負するドン・ブリューワー。
タムの皮が「きゃー、やめてー」と悲鳴を上げているような気がするくらい、目の前でドカドカやっている時の空気を感じさせてくれる…これは打ち込みでは絶対に表現できない、ある種の芸術です。
パソコンで打った文字ではなく、墨で書いた筆文字みたいなもんでしょうかね。

それはそうと、ドン・ブリューワーとかグランドファンクとか言われても、最近の若いもんには「さっぱりわからない」でしょうね。
それもそのはず、1969年にデビューし、ドン・ブリューワーをはじめメンバーは全員現在60歳を超えるじじいです。
接点があるとすれば、割と最近ソフトバンク&SMAPのCMで使われた「ロコモーション」。
この楽曲は1973年ごろリリースされた彼らのナンバーです。(オリジナルではなく、カバーですが)

1970年初頭に来日もしています。
現東京ドーム(当時は後楽園球場)で、いろんな意味で伝説的なライブをやりました。
大型台風の来襲!怒濤のカミナリ!!降りしきる大雨!!(当時の球場には屋根がありませんでした)
ちなみに、確か小学校6年生くらいだった私の同級生が親にナイショで観に行って、「感電死するくらい感動した」と言っていました。

道路工事はツルハシを持って、掘ってなんぼ。
ドラマーはスティックを持って、叩いてなんぼ。
ドン・ブリューワー…
真のロックドラマーです。

沖さん、そう思いませんか?

POSTED BY:
showken_image
Showken Hirasaka
Camelstudio Co., Ltd.

Check

 

このページのトラックバックURL

トラックバック一覧

このページへのコメント一覧

コメントを投稿

(初めて投稿される方のコメントは管理者の承認が必要となります。ご了承ください。)