Archive for 5 月, 2010

kozokizu_09

以前、有馬記念の時に「競馬ファンにとっての年末は日本ダービー・・・」と書いた。
いよいよ、2009年度の年度末がやってきたとも言うべきだろうか。
日本ダービー(東京優駿)は一生に一度しかチャンスの無いレースであるが、
スポーツでいうところの「新人王(タイトル)」とはちょっと違う。サラブレッドの現役活動期間は
人間と比べても当然短く、だいたい4-5年で、長くても7-8年。
デビューから1年で迎えるこのレースは単なる新人王ではなく、引退後の種牡馬生活を
約束されるレースと言っても過言ではない。すなわち、このタイトルを取れば、今後はそれほど
無理をしなくても一定の付加価値を得ることができるからだ。牡馬にとって、レースの賞金も戦利品だが、
実は引退後がメインと言っても過言ではない。なぜなら、競馬はブラッドスポーツであり、
強い馬を造り続けることを追い求めるために存在するからだ。よって「強い馬の血」は多くの生産者に
買われ、新しい馬を造り、系譜となっていく。そこに発生するマネーは現役時代に稼ぐ賞金と価値は
比較にならないほど大きいのだ。そのロマンが競馬を成立させているとも言える。

これも以前に触れたが、トウカイテイオーという貴公子はダービー馬の祖父、父を持つサラブレッドの
中のサラブレッドとも表現できる。僕はそのトウカイテイオーの産駒(か血脈)がダービーを勝つことを
願っている一人だが、そうそう簡単に獲得できるものではなく、生産者の方々の努力は、部外者が
軽々と表現できるものでもないだろう。ただ、最近のレース番組は多様化していて、ダービー以外のレースの
価値も上がっているしが、総じてスピード重視の兆候なのだ。このダービーも2400メートルという長距離だが、
近年は「スタミナ合戦」にはなりづらく、馬場悪化でもない限りは【直線の切れ味】がモノを言う傾向にある。

そして今年はその「切れる脚を持つ馬」が出現した。それは恐らく1番人気であろう、ヴィクトワールピサ。
皐月賞こそ2倍台だったが、デビューから単勝オッズ1倍台の断然人気に支持され、結果を出してきた。
中距離のレースを選択し、ダービー馬を多く排出する弥生賞も圧勝で制した実力は、メンバーの揃った
皐月賞でも同じだったが、強い!の一言。私は彼をトウカイテイオーと重ねて見てしまうのだ。
何故なら、トウカイテイオーもダービーを見るまで、
「本気を出したらどこまで強いか分からない」というミステリアスな魅力を持つ馬だったが、
彼もそんな伸びシロを感じてしまうのだ。
新馬戦を取りこぼして、必勝を期した未勝利戦こそ圧勝したが、
その後は「僅差」の勝ち方。でも、である。私には本気で走っているように見えないのだ。
騎手も大舞台を見据えてか、これまで本気で馬を追ってないように見え、
皐月賞トライアルの弥生賞もゴール前でチョコッと追っただけ、それでキッチリ勝つ。
なんと効率的で勝負強いのか。要はCOOLな奴なのだ。
そんなヴィクトワールピサが、アクセル全開で真剣に走ったらどれだけ凄いのかと考えると、ゾクゾクする。
そう、1991年のダービーの前に感じていた、あの感覚に近い興奮度なのだ。

ただ、不安要素もある。これもトウカイテイオーと同じだが、これまで右回りしか走っていないこと。
初めての左回り、長い直線の坂道をトップスピードで走った時にアクシデントが起こらないかということ。
切れる脚を持つ馬は、能力が故に、ガラスの脚に負担をかけてしまうものだ。
テイオーはダービーで骨折し、3冠の夢は断たれた。
ヴィクトワールピサには、そんなアクシデントが無いことを祈るが、それくらい、私は彼が全開で走る姿に期待している。
また彼の母、ホワイトウォータアフェアは期待度の高い牝馬で、
日本に輸入された時にお腹にいた仔(アサクサデンエン)はGⅠを制覇したものの、
日本での生産馬はGⅠタイトルを獲れていなかったが生産牧場の社台ファームは大種牡馬
サンデーサイレンスを配合し続け、サンデー亡き後も、サンデー産駒の種牡馬を配合し続け、
見事にネオユニヴァース産駒の彼がGⅠ皐月賞のタイトルを獲ったことは、関係者も悲願達成であったに違いない。

長くなるので説明は省くとして、POG(ペーパー・オーナー・ゲーム)という、競馬ファンの多くが楽しむものがあるが、実は私はずっとホワイトウォーターアフェアの産駒を指名してきたが、この2-3年はリストから外していた・・・。
そして今年はヴィクトワールピサのオーナーである、市川義美氏の所有馬からスーパーホースが出るのでは、
と予想し、ピサノユリシーズを指名したのだった・・・。
その引きの弱さったら・・・。そんな悔しさも込めて、今年のダービーは私は彼を応援しようと思う。

POSTED BY:
kozokizu_image

KOZO KIZU/木津幸三
釣り師・ゲーマー・競馬ライター

Comments (0) | Trackbacks (0)

今年もモナコGPは面白かった。
モナコのコースは市街地を利用したタイト・コーナーの多いコースなのでパッシングをする場所がほとんどない。
だから、モナコでは予選で上位のグリッドを確保するのがとても重要になる。
アロンソは、ここモナコで木曜のフリー走行から好調でフロント・ローを狙っていた。
ポール・ポジションを取ればほとんど優勝したようなものだからだ。
そのアロンソが土曜日午前のフリー走行でスピンしてマシンを壊してしまったために予選に出走できなくなってしまった。
これで、今年のアロンソのモナコGPは終わったと誰もが思った。
しかし、アロンソ本人は諦めていなかった。
一周のタイム差がかなりあるとはいえ前を走る下位チームのマシンをパッシングの難しいモナコで次々と抜き去り、終わってみれば6位に食い込んでいた。
しかもスタート直後に交換したタイヤで74ラップ以上を走りぬいての結果だ。
どう転んでも楽しませてくれるドライバーである。

予選、決勝ともクビサの巧さは光っていた。
クビサの手にかかるとまるでルノーが速いように見えるから不思議だ。
車の実力からすると予選2位、決勝3位は賞賛に値する。
それにしてもウエバーの速さは群を抜いていた。
予選こそクビサががんばったおかげでひやりとさせられたが、同じマシンを駆るフェッテルも含めて決勝では誰も追いつけなかった。

ウエバーは、佐藤琢磨とF1同期生だがミナルディからスタートしてここまで来た。
最近はフェッテルよりも速くなったようにも見える。もう数戦見てみないとわからないが・・・。
どちらにしても、ブラウンGP一辺倒だった昨年と比べると今年のF1は6戦で4ウイナーなのではるかに混戦となっていて毎レース目が離せない。

ここで、オールド・ムービーを1点、フランス映画「男と女」である。
中年でそれぞれ子持ちの独身男女のラブ・ストーリーだが主役の男がレーシング・ドライバーという設定なので当時のレースやレーシング・ドライバーの様子が自然な形で感じ取ることができる。
男と女の子供の登場の仕方や海辺のシーン、ボサノバ風テーマ曲などいちいちシャレている。

今週末は、トルコGPだ。
バニー・エクレストンのF1真の世界選手権化計画に沿って2005年からチャンピオンシップに加わったグランプリだ。
中速・低速・高速コーナーが適度にミックスされモナコと違ってパッシング・スポットもあるコースだ。
マッサはこのコースを得意としていて、これまでのトルコGP5戦中3勝している。
得意のトルコでマッサが自信を取り戻すか、フェッテルがウエバーから主導権を取り戻してアイルトン・セナに近づけるか、ターニング・ポイントとなるトルコグランプリが始まる。
2010 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved

POSTED BY:
otsuka_image

YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表

Comments (0) | Trackbacks (0)

ロックというジャンルの音楽を語る時、まずスポットが当たるポジションは、決まってボーカリストかギタリスト。
おいおい、違うでしょ。
実はドラマーこそがロックを語るうえで最も重要でしょ!
そんな思いのもと、しばらく連載にお付き合いください。

NO.1ロックドラマー:ジョン・デンスモア/The Doors
ベストトラック:Hello I Love You

The Doorsといえば、何といってもリードヴォーカルのジム・モリソン。
さらに「Light My Fire」「Touch Me」などのソングライターとしても評価の高い、ギタリストのロビー・クリューガー。
そして”ロックを演る大学教授”と言われ、ドアーズサウンドの中核を担ったレイ・マンザレクの陰にあって、最も地味な存在であったのが、ジョン・デンスモアであります。

この人、他のロックドラマーと比べ決定的に違う点がひとつ。

ロックドラマーは、ベーシストとセットで「リズムセクション」と呼ばれたりしますね。
野球でいえば”ピッチャー”と”キャッチャー”、漫才でいえば”ボケ役”と”ツッコミ役”みたいなもんです。

ところがこのThe Doorsには、なぜかベーシストがおりません。
タマを投げても捕るやつがいない、ボケてもツッコんでくれるやつがいない…
という恵まれない状況にあって、文句も言わずひとりリズム隊を勤めあげたという、たいへん貴重なドラマーだと認識しております。
◎アリスにもドラマーがいて、ベーシストがいないじゃねえか。
◎B’Zにはドラマーもベーシストもいねえぞ。
…というのとは意味が違いますね。

彼のドラミングの特徴をひとことで言い表すならば、「調味料的ドラム」といったところでしょうか。

実はThe Doorsの聴きどころはいくつもあります。
★ジム・モリソンの歌声、そして「詩人」としても名を馳せた、その歌詞
★レイ・マンザレクの不思議なオルガンサウンドとそのアレンジ
★ロビー・クリューガーの何ともポップなコード進行と味のあるメロディライン

これら「素材の良さ」を活かして、そこにピリッとひと味効かせているのが、ジョンのドラムなのです。
つまり、ジョンは”パスタ”ではなく、”コショウ”とか”タバスコ”なわけです。
“炊きたてのご飯”ではなく、”桃屋の辛くない辣油”なのです。

ベストトラックとして挙げた「Hello I Love You」が良い例でしょう。
そんな前提で一度聴いてみてください。

The Doorsは、ジム・モリソンが不慮の事故で亡くなった後も、残ったメンバーでバンド活動を続けました。
チームワークが良かったのでしょうかね。
自分の推測からすれば、調味料役のジョンの存在が大きかったのではないかと。
そう、おそらく性格も調味料のように地味ながらみんなをまとめる調整役−「ドラミングは体を表す」ってとこですか。
独りよがりなワガママ野郎が多い中で、こういう人がロックバンドを支える…そんな気がしてなりません。

いかがでしょうか、沖さん。

POSTED BY:
showken_image
Showken Hirasaka
Camelstudio Co., Ltd.

Comments (0) | Trackbacks (0)
 Back 1 2 3 Next