Archive for the ‘Camera & Photo / カメラと写真’ Category

写真の事をあらゆる角度から書こうと思うのだけれども、
どうも写真技術論なのどの話になると途端に筆が重くなり、
いつも精神論に重点をおいてしまっています。

一例として、
僕は写真家集団Magunmの写真作品を以下のように見て感じて解釈しています。

写真家達の性格や感情をその撮られた背景から、
迷い、愛情、強情などが
「その作品」から文章の行間を読み解くように写真の陰影を透視します。
その透視の課程において作者のメッセージを嗅ぎ出します。

最近、友人とシュールリアリズムの話をする機会がありました。
彼女は大学論文でシュールリアリズムを代表するイヨネスコ、サミュエルベケット、ハルロピンタの3人の共通点を書いたそうです。

勿論「そんなテーマ事態が馬鹿げたタイトルだけれども、非現実の世界に共通点などあるはずもなく当然答えなど無い・・・」と、熱く語るので、でも論文提出は必然なのだから共通点に何と書いたの?と問うと、彼女曰く「3人とも気が小さい」。

目の前にある現実を語る事は誰にでも簡単に説明できるけれども、現実を超越した、非現実の写真を前に語ると、
とたんに見る者の国籍、生活環境により解釈は千変万化する。
だから解釈の答えなんて無いし、その方が魅力的であり、ありきたりな形にはまらずに済むではないかと思うのです。

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YUSUKE NISHIMURA/西村裕介
フォトグラファー

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「水と米」の取材で南魚沼の「龍言」に投宿している。

昨夜はしこたま旨い酒「八海山」を呷ったはずだが、
この日も目覚め良く浴衣姿のまま、
いそいそと2台のカメラをぶら下げて仄暗い部屋を抜けだした。

朝焼けの中庭に出ると、
まだ人影はなく予定の撮影も順調に進んでいたが・・・、
何かしら足下で蠢いている。

目を懲らすと蠢く正体は日本最大のトンボ「オニヤンマ」。
約4~5頭程が産卵の真最中である。
幸い当初の目的であったカットは撮り終えていたので急遽、
鬼のパンツをはいたオニヤンマに変更。

オニヤンマ(鬼蜻蜓、馬大頭)
日本最大種、トンボ目オニヤンマ科、
頭部から腹の先端まで♀は♂より大きく95~110mmほど。
名前の由来は、
黒と黄の段だら模様から虎の皮の褌を締めた鬼を連想させる事から、
オニヤンマという名前がついたとのこと。
ちなみに日本最小トンボは一円玉(20mm)に収まるハッチョウトンボ(18mm)です。

★8月吉日、成美堂出版から『一冊でわかる楽器ガイド』が出版されました。
この本は「楽器へのいざない」をメインテーマに
オーケストラに使われる楽器の音の出る仕組み、歴史、音域にまつわるエピソードなどが満載です。
私は表紙や楽器などの写真を担当。
音楽に興味のあるか方は書店にてご覧頂けると幸いです。

この時の撮影技法
産卵時の臨場感の表現がポイントです。
暗がりの中での産卵シーンはストロボが必須。
幸いニコンデジタルカメラD300は内蔵ストロボがマニユアル設定可能なので、
緊急手段として内蔵ストロボをマニュアルに設定(ストロボオートでは光のコントロールが難しい)。
もともとトンボは動く物には敏感に反応しますが、
そ~っと距離を詰めればかなり近くまで寄れます。
せせらぎの中に入り大股開きで撮影していたら、
なんと浴衣の中まで入って来ました。

あっけにとられつつもノーファインダーでカメラボディーが水に触れるほど水面ギリギリまで低くセット。
オニヤンマの産卵管が川底に触れた瞬間に産卵が行われるので、
その瞬間がしっかりと裸眼で確認できる約50㎝まで近づき、
リズミカルな産卵のタイミング合わせて撮影しました。

手の届く位置まで近づいてオニヤンマと同じ目線ならば、
離れて撮る場合よりも臨場感がより表現出来るように感じますが如何でしょうか?

カメラ設定
露出設定マニュアル、シャッタースピード1/45秒,絞りF8、ISO400、内蔵ストロボ使用マニュアル設定

使用機材
Nikon D300、18~55mmズームレンズ。

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TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家

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ライカの魅力を考える。最終回。

ライカの優れたポイントのなかでも、最近とくに関心を持っているのがファインダーの見え方だ。

ライカのファインダーはとにかく、きれい、見やすい。現実よりも、きれいに見えるんじゃないかという気がする。そのことが気になっているのだ。

というのは、写真は現実をあたかもそっくりそのまま写しているような印象があるけど、実は、写真とは現実とは意外と隔たりのある二次元の映像で、それはしばしば現実よりも美しい、ということがありうるからだ。

ライカのファインダーを通して見た「世界」は美しい。写真を撮るということは、その美しい「世界」を肯定することなのだということを、そのファインダーは、体験的に教えてくれる。

しかも、その美しい一瞬は、シャッターを切った次の瞬間には過去になり、もう二度と手に入れることができない。

時間という不可逆なシロモノに対して、写真は抵抗を試みる。

ゆえに写真には抗しがたい魅力があるのだとぼくは思う(と、今日思った)。

(この項終わり。次回は「クラシックカメラの買い方」について)

*「アサヒカメラ」で毎号「今日の写真2009」という時評鼎談の編集構成をやっています。9月20日発売の10月号のゲストは文芸評論家の福田和也さん。福田さんはライカM2ブラックを持参して登場されました。ぜひ、本屋さんでご覧下さい。買ってもらえるとさらにウレシイです。

【写真】
「新婚旅行/ウクライナ(オデッサ、キエフ)」
カメラ:ライカM2 レンズ:ズミター50mmF2 フィルム:Tri-X

【カメラ】
ライカM2(後ろから)。福田和也さんのM2ブラックのファインダーはきれいだったなあ。このM2のファインダーもきれいに見えるけど、しばらく放っておいたらゴミが! 分解清掃に出さなくちゃ。
(リコーGX200で撮影)

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KENJI TAKAZAWA/タカザワケンジ
ライター/編集者

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